これは先に書いたハンマーパンクと同じピアノで、鍵盤のバランス部が折れていました。
バランスブロック(通称かまぼこ)の下キーホールの真上を通る様に割れています。
このまま接着しただけでは打鍵でかかる力に耐えられないので、サイドを一部削って補強の板で継ぎます。
これまたいきなり終了ですが色の違うところが継いだ部分です。
画像からはわかりませんが、幅は変わっていませんので隣の鍵盤に当たって動かない・・・なんて事はありません。
サポートスプリング
グランドピアノのシュワンダーアクション、シングルアクションなどと呼ばれるもので、ウィッペン(サポート)に補助スプリングがあるタイプ…ですが何故か取り去られています。
タッチが重いからとの事でしたので、改めてスプリングを付ける事にしました。
いっぺんに外しても良いんですが、間隔を揃え易い様に一個飛ばしで外し
スプリングを入れ、ピンコードで留めます。
アクションを筬に戻して計測しDW(鍵盤が降りる重さ)が減少した事を確認して完了報告。
かなり前の事で正確な数値は覚えていませんが、70gを超えていたものが60g前半程度にはなった様な記憶があります。
(その後まだ重いと言われるので鍵盤鉛調整もしました)
某国産アップライトピアノ ハンマー接着剥がれ
まずは手元にあった写真から、ちゃんと修理前後を撮ってあるものを
某国産ピアノで一時期接着剤の質が悪いのか貼り方が悪いのか、ハンマーウッドとハンマーフェルトの接着が剥がれ(ハンマーパンク)、時には落下している事があります。
見事に剥がれて落下していました。高音側のリベットがない部分全て手で取れる状態でしたのでお預かりして修理しました。
作業中の写真がありませんでしたが、ウッド・フェルト両面の接着剤の残りを取り下地処理をして接着
賛否ありそうですが、renner製のリベットを新たに取り付けました。
ちなみに出先での修理の場合この様に接着剤をつけた後、糸で縛ったりします。
あまり見た目がよろしくないので好きではないです。