2023年7月の豪雨災害について

2023年7月9日から発生した豪雨災害について、ヤマハから特別対応の発表がありました。詳細は下記をご確認の上、お近くのヤマハ特約店にご連絡ください。

https://jp.yamaha.com/support/disaster_2023_07/index.html

 

尚以前もご案内しましたが、アップライトピアノではキャスター(底板)より上、グランドピアノでは棚板より上の浸水の場合は買換えをお勧め致します。

ヤマハU3G買い取らせて頂きました

古物商の登録はしてあるものの、大手さんには敵わずなかなか買取が成立する事はありませんが、久しぶりに買い取らせて頂きました。

ヤマハのアップライトピアノ U3G。1985年に中古でご購入された様ですが2年しか使わなかったそうです。

ちょうど安いヤマハを探している方がいましたので、綺麗にしてすぐに次の方のところへお届けされました。

2020年7月豪雨の対応

この度の2020年7月豪雨で被災された方々へ、心よりお見舞いを申し上げます。

今はまだピアノどころではないかと思いますが、ピアノ浸水被害についてお知らせします。

国内メーカーのカワイ楽器製作所、ヤマハは以下の様に、水害に遭ったピアノの特別対応を発表しています。

https://www.kawai.jp/news/20200708/

https://jp.yamaha.com/support/disaster_2020/index.html

お持ちのピアノが浸水被害に遭われた場合、まずは上記2社にお問い合わせ下さい。

一般論ではありますが、アップライトピアノで底板(本体底部の板)より下、グランドピアノで棚板(鍵盤が入っている部分の下の黒い板)より下の浸水であれば、水没するのはキャスターや脚、ペダル等、交換すれば良い部分ですので十分使用可能です。

それ以上の浸水となると、水に含まれていた細菌、真菌、バクテリアのリスク、木の変形、接着剥がれ等後々になって影響が出てくる可能性もありますので、修理をお勧めし難いです。

また、天井までの浸水の場合、ピアノが水に浮き、転倒している場合があります。比較的軽いアップライトピアノでも、裏側を下に倒れると起こすのは容易ではありません。調律師、楽器店、ピアノ運送業者等にご相談ください。

鍵盤の消毒について(6月4日追記)

covid-19、新型コロナウィルス感染症の予防の為、鍵盤はどのように消毒するかお困りの方もいらっしゃるようなので、ご説明しようかと思います。

まず、ウィルス対策といえば70%以上のアルコールが挙げられますが、これはアクリル鍵盤に使うとひび割れを起こします。(天然象牙鍵盤なら大丈夫ですが、人工象牙は不可。見分けがつかない場合はご相談下さい。)

では何を使うかというと…

私は10年以上、塩素系漂白剤を薄めたものを使っています。公的機関では次亜塩素酸ナトリウム等の表記になっていますが、これは1分間でウィルスの不活化が期待出来ます。

薄め方は500mlのペットボトルに水を入れ、キャップ1杯分の漂白剤を混ぜます。これを要らないタオル等、布に少量つけてから鍵盤を拭き、1分程度待ってから水洗いして硬く絞ったタオルで拭き取っています。

手に漂白剤がつくと荒れますので手袋はした方が良いでしょう。また、手に臭いがついた場合にはお酢をつけると気にならなくなります。

他の方法としては、アメリカのPTGでは界面活性剤入りの鍵盤クリーナー「Cory Key-Brite」を勧めています。(3月初めにはニュースレターが届きました。対応が速くて感心しました)また国内では「キークリン」等の鍵盤クリーナーや「水の激落ちくん」の様なアルカリ電解水を勧めている方もいらっしゃいます。

色々と書きましたが、手についたウィルスで粘膜に触れないのが一番なので、こまめに手を石鹸等で洗うのが重要だと思います。あくまで私見ですのでご参考まで。

 

〜追記〜

経産省と独立行政法人 製品評価基準機構から新たに発表されたところによると、界面活性剤でも十分に効果があるとのことでした。

https://www.meti.go.jp/press/2020/05/20200522009/20200522009-1.pdf

特別なものを用意しなくても従来より利用されている界面活性剤含有の鍵盤クリーナーや、台所用洗剤を薄めたもので良いとのことですから、かなり手軽になりましたね。