早いもので年の瀬も迫り、大掃除されている方も多いかと思いますが、僕は昨日からずっとピアノの大掃除をしています。
と言うのも昨日出て行ったG1Eの代わりにG3Aが入って来て、これがまぁかなりの汚れ具合で自分で弾くにしてもあんまりなので掃除だけでも・・・と始めると結構な時間がかかってます。まだ終わりません。
響板、ダンパーにホコリが積もり、油分も含んでいるのか空拭きでは取れません。
弦には全体的に赤錆が。
大屋根。
クリーニングで入って来たピアノを磨いた後「あれ、綺麗になってる?元からこんなもんじゃなかった?」と思う事が多いので、今回は汚い写真をしっかりと残しておきます(笑)
ペダル。ロッドの方が完全に緑青に覆われていてザラザラ。ペダル自体は普通の汚れ具合。
酸に浸け置きしたり磨いたりして適当なところで止めておきます。
どうせ売る時にはまた磨き直さないけないだろうし。
個人的にはピッカピカの鏡面仕上げ?よりはこのぐらい(ヘアライン?)の方が好み。
あんまり磨くとなんか色がチョット・・・
次はアクションの方へ
あんまり弾いてない感じですが、ハンマーが煮染めた様な色になってます。
結構深くしみ込んでる様で、綺麗になるまで削るのはハンマーをダメにしそうなので整形だけにしておきます。
鍵盤を押さえるとギシギシ言って気になるのでアクションも取って鍵盤周りへ
ホコリにキーピンの変色が写真でもわかると思います。
キーピンがピカピカじゃないと抵抗が大きくて弾きにくいです。
ということで掃除して磨きます。
これで改善しないなら、ローラー、ジャック、スプリング辺りかな?
スチール弦の部分だけ錆を落として響板を掃除したところで今日はお終い。
低音側の響板ニスが斑に変色しているので、売るんならニス塗り直しかな〜
このところ同じ様な作業が続いているので飽きて来ました・・・
皆さんのピアノ、掃除はしてますか?
埃まみれのピアノでも弾けはしますけど、綺麗な方が気持ちがいいですよね。
ご自分でもある程度は掃除出来ますが、鍵盤の下なんかはプロに任せた方が無難だと思います。
掃除しない調律師もいますので、気になったら調律の時にそれとなく掃除も頼んでみてはいかがでしょうか?
掃除機で鍵盤下のホコリを取ったり、GPの場合響板のホコリを掃除するぐらいは無料でやってくれる筈ですよ。
月: 2015年12月
G1E出荷調整
学生時代に買って以来10年程弾いて来たG1Eですが、知り合いの調律師経由でお嫁入りする事になりました。
自分で弾く用のピアノで売るつもりはなかったんですが、マンションにお住まいの先生が1タイプのグランドしか入らないらしく近隣のピアノ店も1タイプの在庫がないようで、うちに依頼がまわってきました。
調律の仕事初めてから弦を交換したり、ハンマーを交換したり時々バフかけたりしていましたが出荷するとなると掃除やらなにやらする事があり丸1日仕事でした。
まずダンパーを外して響板とダンパーガイドレールの掃除、ダンパーワイヤーとヘッドを磨き、弦下面に出過たダンパーフェルトをカット(マフラーついてるから元から1.5mm程度のはずなのに買ったときから3ミリは出てた記憶が・・・)
元に戻して再調整。磨くのが地味に時間がかかります。ダンパーの調整は1時間以内で済むんですが・・・
白鍵の横の汚れを取り貼り替えてあった白鍵がちゃんと削ってなかったり、接着されてない部分があったり・・・誰がやったんでしょうね?
黒鍵横の塗料剥がれを塗り直し(鉛にもついてますが元からです)
春にもやったけど筬の掃除とキーピン磨き。写真上はあんまり変わってないですが綺麗になってます(多分)
ハンマーのセンターピンが緩い部分があったので交換、組み立てて調律して終了。
キーピン磨きなんかは来年でもいいんですが、今後行く調律師がやるとも限らないので念のために保守作業は一通りやっておきました。
結構綺麗に使った方だと思います。
鍵盤割れ
これは先に書いたハンマーパンクと同じピアノで、鍵盤のバランス部が折れていました。
バランスブロック(通称かまぼこ)の下キーホールの真上を通る様に割れています。
このまま接着しただけでは打鍵でかかる力に耐えられないので、サイドを一部削って補強の板で継ぎます。
これまたいきなり終了ですが色の違うところが継いだ部分です。
画像からはわかりませんが、幅は変わっていませんので隣の鍵盤に当たって動かない・・・なんて事はありません。
サポートスプリング
某国産アップライトピアノ ハンマー接着剥がれ
まずは手元にあった写真から、ちゃんと修理前後を撮ってあるものを
某国産ピアノで一時期接着剤の質が悪いのか貼り方が悪いのか、ハンマーウッドとハンマーフェルトの接着が剥がれ(ハンマーパンク)、時には落下している事があります。
見事に剥がれて落下していました。高音側のリベットがない部分全て手で取れる状態でしたのでお預かりして修理しました。
作業中の写真がありませんでしたが、ウッド・フェルト両面の接着剤の残りを取り下地処理をして接着
賛否ありそうですが、renner製のリベットを新たに取り付けました。
ちなみに出先での修理の場合この様に接着剤をつけた後、糸で縛ったりします。
あまり見た目がよろしくないので好きではないです。