YAMAHA G3A

中古のグランドピアノ在庫情報です。
※6/19売約済み。
ヤマハ G3A
サイズ 幅1480 x 高さ1010 x 奥行き1830 (mm)
ペダル 3本
製造年 1988年
IMG_0514.JPG
IMG_0515.JPG
IMG_0519.JPG
IMG_0516.JPG
IMG_0522.JPG
IMG_0525.JPG
IMG_0517.JPG
現状は外装、内部の掃除、調整をしただけで部品はオリジナルです。
簡単な補修はしていますが外装に傷があります。

※5/13追記 やはり傷が気になるので、宮若のたくみ工房さんに塗装の修理をお願いして、そのまま販売委託する事にしました。85万円で出すそうです。
あまり売れないようなら全塗装&弦交換、ハンマー交換をしようかと思っていますが、その場合100万円近くになる(越えるかも)と思いますので、安いグランドをお探しの方はお早めにメールか電話 0949-22-8042 へご連絡ください。
※引き続き、当店でも販売対応致しますのでご連絡ください。
実際にご覧頂いて納得頂いてから販売したいです。

ダンパーレバークロスの貼り替え

GPハンマー交換の報告書を作っていると、以前ダンパーレバークロス貼り替えをした時の報告書が出てきたのでこちらもアップします。
アップライトピアノのダンパー(右ペダル)の機構にはスプーンと言う金属部品とその相手方のダンパーレバークロスがあります。
IMG_0117.JPG
アップライトピアノのアクションを裏側から。上の白い部分がおなじみのハンマーで、そこから下にダンパーフェルト、ダンパーレバー、ウィッペンが見えます。
IMG_0118.JPG
ダンパーレバーとウィッペンのアップ。間に金色のスプーンが見えています。
緑の粉が落ちていますが、ダンパーレバークロスが削れて粉になったものです。
IMG_0121.JPG
ダンパーレバーを取り外したところ。
食器のスプーンに似ていますよね。上の平たくなった部分がクロスと当たるんですが、ここが摩擦によってクロスの成分が焼き付き、ザラザラになってヤスリの様にダンパーレバークロスをどんどん削って、最終的には穴があいて食い込み、鍵盤が戻らない/音が出ないという事になります。
IMG_0120.JPG
穴のあいた緑のダンパーレバークロス。
IMG_0122.JPG
全部まとめて外しても良いかも知れませんが、取付の間隔が狂わないよう1つおきにダンパーレバーを外して
IMG_0124.JPG
クロスを剥がし
IMG_0119.JPG
この新しいクロスに貼り替えます。
同じ色にしたいところですが、部品屋さんから仕入れると白いクロスでした。
IMG_0125.JPG
レバーの幅に裁断して貼っていきます。
IMG_0127.JPG
クロスを貼り替えてもスプーンがそのままではまた削ってしまうので、滑らかになるよう磨いておきます。
IMG_0128.JPG
作業終了の写真ですが、最初と見た目変わりませんね(笑)

G5Eハンマーヘッド交換

ピアノのハンマーは形、固さで音色を左右する重要な部品です。
使用によって弦との接触面が潰れたり摩耗したりで、時々整音という作業をしますが、いつまでも良い音で弾くには時にハンマーの交換が必要となります。
今回のピアノは古い上に、以前来ていた調律師さんが毎回ハンマーを「先端だけ水平に」削っていたらしく、形がおかしくフェルトもだいぶ減っていたので交換する事となりました。
IMG_0620.JPG
現在ついているハンマーの角度などを測定し、基準のハンマー以外は全て取り外します。
またタッチウェイトも一応測定しておきます。
IMG_0621.JPG
取り外したハンマーアッセンブリからハンマーヘッドと取ります。
本来このぐらい使い込まれている場合はローラー(ナックル)も傷んでいるのでシャンクごと交換、又はローラーの交換も同時にした方がいいのですが、予算等の都合上今回はシャンクは再利用、ローラーもそのままにします。
外したついでにシャンクフレンジのトルクを計測、悪いものはセンターピン交換をしました。
タッチウェイト測定の結果、フリクションが高めだったのでこの辺で改善してくれると良いのですが・・・
IMG_0615.JPG
続いてハンマーの加工。まずは第一整音とプリシェイブ。
IMG_0622.JPG
測定した角度、位置で穴あけ。
IMG_0623.JPG
サイドのテーパー加工。隣のハンマーと接触しない様に斜めに削ります。
テーブルソーを使って加工すれば早いんでしょうが、指が無くなりそうで怖いので鉋で削りました。
IMG_0630.JPG
後側のテイル(アーク)加工。
この加工は
1、斜めに取り付けるハンマーのテイルをシャンクと直角にする
2、バックチェックと擦れない様な曲面にする
意味があります。
IMG_0633.JPG
テイル加工前と加工後。テーパー加工の前後は写真撮っていませんでした。
IMG_0634.JPG
基準に合わせて接着して
IMG_0635.JPG
最後に基準も交換して終了
といきたいところですがまだ作業があります・・・・・・

“G5Eハンマーヘッド交換” の続きを読む

アップライトピアノのオーバーホール

オーバーホールと言うと分解、検査、組み立て、調整等を意味するようですが、ピアノの場合弦の張り替えを指す事が多いようです。
今回はハンマーの消耗、硬化に加え、バットフレンジの動きなどもよろしくなかったので、弦とチューニングピンの交換とハンマー一式を交換します。
ネットで検索するとたくさんわかりやすく書いたページがあり、わざわざわかりにくい説明を書いてもしょうがないかと思いますので簡潔に。
まず弦の方
全部で約230あるチューニングピンを徐々に緩め、ある程度のところで弦を取り外します。
チューニングピンもピン板を痛めないようゆっくりと外します。
image-bdea9.jpeg
写真は外し終わったところです。
アップライトピアノですが、効率を考えて寝かせて作業しています。
一人で作業しているのでここからの写真がありませんが、私の場合ピン板のダメージが少ないと聞いた事があるので、チューニングピンに弦を巻き付けてからピンを打ち込んでます。
続いてハンマー交換の方です。
このピアノは長年色んな調律師さんが調律や修理をしてきた様で、変なところがチラホラ・・・
image-5c5a2.jpeg
ハンマーを部分的に削ってあって長さが揃ってなかったり
image-f27ab.jpeg
image-3bd05.jpeg
ハンマーの高さが揃ってなかったり
image-47b9d.jpeg
バットが部分的に新しかったり
おそらくハンマーシャンクが折れて交換する時にバットにシャンクが残って除去出来ないので新しいバットに交換したんでしょうね。
image-97582.jpeg
スティックも多数あります。
image-5a1b8.jpeg
こちらが新しく付けるハンマーバットとシャンク
IMG_0501.JPG
こちらは新しいハンマーヘッド
IMG_0505.JPG
一旦基準以外のハンマーと
image-ed410.jpeg
ウィッペンを全て外してウィッペンは交換しないので掃除、点検、調整します。
こちらもスティックが数カ所ありセンターピンを交換しました。
image-8a165.jpeg
ちなみにフレンジのトルクは勘ではなくこういうので計測しています。
IMG_0498.JPG
センターピンが飛び出しているものもありました。
IMG_0499.JPG

IMG_0500.JPG
番外編ジャックの汚れとり
IMG_0506.JPG

IMG_0507.JPG
番外編その2ダンパーロッド磨き
image-60909.jpeg
その3スプーン磨き
この辺は修理代頂いてませんが外したついでなのでやっておきました。
あとは新しいハンマーの取付です。
IMG_0504.JPG
先にハンマーヘッドにシャンクを植えて(接着して)
image-3fb6f.jpeg
ウィッペンを取り付けたアクションをピアノに戻し
image-89d87.jpeg
シャンクの長さや植込み角度等を調整してバットに植えます。
image-ecebc.jpeg
出来上がりました。(危うく写真撮らずに閉めて帰るところでした)
image-2f515.jpeg
またまたついでにネームやペダルなどの真鍮部分も磨いておきました。
ピアノは音が出るだけなら60年以上平気で使えますが、良い音で音楽を奏でると言う観点でいえば十数年〜数十年で弦やハンマーの交換が必要と言われています。
費用はそれなりにかかりますが、お使いのピアノの音色が気に入らないときはご検討下さい。

ネズミ除け

アップライトピアノはペダルの穴からネズミが入る事が稀にあります。

現行機種は初めから対処してありますが、古い物には後付けのネズミ除けをつけます。
今日のピアノは調律始めようとペダルを踏んだらギーギー雑音が。
確認しようとペダルを手で動かすとガタガタ…
おかしいなと下前板を外し、ネズミ除けを外すと
image-47396.jpeg
埃まみれですが右のペダルの下に白くて丸いペダルブッシュが落ちていました。
ちゃんと取り付け直して掃除して元通りネズミ除けを取り付けておきました。
image-59322.jpeg
さらっと書いてますがペダル天秤棒外したり各部潤滑したり…結構時間を取られました。
明日はわが身、取り付けは確実にしましょう。