カテゴリー: 修理事例

  • Y社グランドピアノの響板再塗装、弦交換、チューニングピン交換

    Y社グランドピアノの響板再塗装、弦交換、チューニングピン交換

    前回、響板の塗り替えをしたところまでで投稿しましたが、5月の連休中に弦を張り、弾ける状態にまでしてお客様にチェックしていただきました。

    お客様のご要望は響板を綺麗にしたい、という事でしたが、ピアノの構造上響板をどうこうするとなると弦を外す必要があります。

    見えていない部分もとなると金属のフレームも外して行う事になり、フレームを外すにはチューニングピンも抜く必要があり、弦もピンも全て交換、と期間も費用もかなりかかってしまいます。

    外装(黒い部分)は劣化していますが、全塗装まではしないという事で汚れだけ落として、真鍮のパーツだけ磨いてお納めとなりました。

  • 某Y社グランドピアノ響板塗装

    某Y社グランドピアノ響板塗装

    グランドピアノの響板はアップライトと違いよく見え、ホコリが気になったりするものですが、国産大手の響板はニスの種類のせいか、古くなると変色と劣化してベタつきだし、ホコリや異物が張り付いて取れなくなったりします。

    この写真は弦やフレームを外した状態で響板のニスを剥離しているところです。色が全然違いますよね。

    こちらは塗り直したもの。ニスはドイツ製です(ドイツメーカーのカタログにはラッカーとあるんですが、国内ではニスとして売られてます)。

    これからフレームを取り付け、弦を張っていきます。いい音になれば良いのですが…

  • クリーニング3件

    偶然外装クリーニングが続きました。
    まずはヤマハのU1D。
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    こちらの事情で長く預かってしまい、お客様にはご迷惑おかけしました。
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    磨きまではすぐに終わっていたんですが、脚(棚受け柱)の下部、妻土台の塗装が剥げていたのでサービスで塗装をやり直す事にしました。
    が、立てたまま吹き付け塗装するのは色々問題があるので、前に書いたウマをもらって来てからやろうと思っていたら予定がズレて行き…
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    塗装後。サービスなのでこのくらいで。
    このU1Dを納品する前に、更に2台預かってしまって置き場所、作業スペースが大変な事になりました。
    そこで預かったのは最後ですが先に納品する予定のカワイUS50から作業しました。
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    ペダル。カワイは真っ黒にはなりにくいですが水玉模様になりますね。
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    底板を外さないとペダルが外れないんですが、底板を外すには作業スペースが広く必要になります。
    一旦他のピアノを廊下等に退避させて底板を外します。
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    外側が出来上がったら今度はこっちを廊下へ出し、修理や調律調整を行います。狭いです(笑)
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    人工皮革が劣化して毛が生えるんですよね。
    まだ動きを邪魔してはいないんですが、今後のため交換しておきます。
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    見た目も綺麗になりましたが、あくまでスムースな動きの為です。
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    一緒に預かった椅子もそれなりに綺麗にしてお届けしました。
    最後はヤマハのW104。ミンディという栴檀の一種を使っているらしいです。
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    白鍵木口が変色、反ってます。
    塗装部分は結構綺麗なんですが、下半分はネジは錆びて回らないし、キーピンも錆びているし、土台に付いている金属カバーも錆てました。
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    錆を削り取って塗装の下塗りした所です。ひび割れもあり、色が合わないのでこの部分は全部塗ってしまいます。
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    写真を取る左右を間違えましたが、両方とも同様です。
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    白鍵木口は交換して外装のクリーニングも終わった所。
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    散らかってるのが映り込んでますね(笑)
    クレーンだったり難しい所は運送屋さんに頼みますが、簡単な所は自分でお届けするようにしたので、これまでより手軽な金額でクリーニングや預り修理を提供出来るようになったと思います。
  • ハンマー交換その後

    昨年ハンマーを交換したアップライトグランド、定期の調律に行きました。

    工場でのハンマー交換では第1整音、第2整音〜と針を刺したり表面を削ったりといった整音作業と、試弾機と言う鍵盤を叩く機械にかける工程を何度も何度も繰り返し音を作り上げていくものですが、外でのハンマー交換では機械も時間もありませんのでだいぶ省略された整音作業になっております。
    整音を時間かけてやらないといけないだろうと覚悟して行ったんですが、自分で言うのも何ですが、十分良い音してました(笑)
    多少のバラつきを揃え、グランドはウナコルダの整音を重点的にやって来ました。
  • 学校調律

    年度末、というか卒業シーズンに多い学校関係の調律です。毎年行ってるところでも色々起こります。

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    まずは掃除。
    昨年までGPはブロアで吹き飛ばして出たホコリを掃除機で吸い取るだけでしたが(全然ホコリ取れてませんよね)、心を入れ替えてちゃんと鍵盤を外して掃除、キーピン磨きをします
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    こちらはなぜかダンパーワイヤが曲がってるという写真。動きも悪く、止音のバラツキを揃えるには真っ直ぐにしないと調整出来ないので、毎年少しずつ直してます。多分今年で終わりです。
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    体育館で外気に晒されているからか、これまでの掃除サボりの影響か、鍵盤がかなり虫に食われてます。バランスパンチングは手持ちのをとりあえず入れておいて、後日の修理を提案しました。
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    こちらは普通に打鍵したらアップライトのハンマーシャンクが根元で折れました。
    持って帰って修理しようかと思いましたが、技術者のネットワークでその場での修理を教わり、何とか対処出来ました。
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    道具の準備がイマイチだったので少し焦げましたが穴に残ったシャンクを抜き取り…
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    バット側もシャンクを抜き
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    鞄に入れていた新しいシャンクを長さを合わせて植えます。
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    ちなみにこのメーカーのバットはプラスチックで温めると溶けてしまい、シャンクが抜けない場合があるとの事なので、今後の為、メーカーさんにお願いして取り寄せました。
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    以前も同様の記事を書きましたが、ハンマーパンクです。
    ハンマーフェルトが無い状態で弾いていたので、ウッドに弦の跡が付いてます。
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    こちらも調律しながらの修理で、少し予定より時間がかかりましたが、何とかなりました。